武士たちの憩いの場であった名湯
座敷わらしの伝説が残る金田一温泉へ
岩手県最北に位置する二戸市。奥羽山脈と北上山地という2つの山並みに抱かれ、清流・馬淵川(まべちがわ)が街を流れるこの地は、美しい風土が魅力です。特産は、長い歴史をもつ漆工芸と、清らかな水でつくられる地酒。そんな二戸市を代表する温泉地といえば、金田一温泉郷。古くは、南部藩の湯治湯であったことから「侍の湯」とも呼ばれ、南部藩士たちが傷を癒しにきた記録が残っています。4つの源泉からなる温泉は、日帰り入浴も可能。7つある温泉施設のなかでも温泉、飲食、宿泊、公園、そしてさまざまな文化交流やアクティビティを備えた「カダルテラス金田一」は、2022年にオープンしたばかりの金田一温泉郷の新たな拠点。主浴槽のほかにも、炭酸泉や源泉かけ流しのぬる湯、ドライサウナなど温泉の種類が充実しているので、一日中ゆっくりと名湯を堪能できます。宿のまわりでは、果樹園や田畑などのどかな風景が広がっていて散策してみるのも楽しいです。
- 泉 質
- 単純温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)
- 効 能
- 神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復など
住所/岩手県二戸市金田一字湯田41
電話/0195-26-8533
時間/火~日曜日6:00~8:30、11:30~22:00
月曜日15:00~22:00
定休日/不定休
料金/700円
「座敷わらしの里 」
座敷わらしの宿 緑風荘
600年以上前から伝わる座敷わらし伝説が今も息づく温泉宿。1950年開業の老舗旅館で、実際に座敷わらしに会えたという体験談も。
亀麿神社
座敷わらしの「亀麿」を祀る、緑風荘の敷地内にある神社。亀麿は、南北朝時代に6歳で亡くなった男の子といわれています。
馬淵川河畔
金田一温泉付近で大きく蛇行する馬淵川は、紅葉をはじめ自然あふれる光景を見ることができます。また、カワセミやオシドリなどが多く生息しているので、野鳥観察もおすすめです。
分教場講堂跡
この地で幼少期を過ごした芥川賞作家の三浦哲郎の作品『ユタとふしぎな仲間たち』のモデルとなった場所。この場所で主人公は座敷わらしと出会います。周辺には作品のキャラクターの看板が点在しています。
金田一温泉観光りんご園
二戸は果物の栽培が豊富で、特に金田一温泉ではブルーベリーとりんごが有名です。初秋頃からは多くの品種のりんごが実り、りんご狩りなども実施しているので、ぜひ体験してください。